学校施設管理のDIY

学校施設管理に20年以上従事してきた学校用務員によるかんたんDIY術の紹介です。

畑仕事|手間を掛けずに菜園を作る

昔は必ずいた野菜作り名人の先生などはめっきり見なくなってしまいました。
忙しくてそれどころではないということでしょうかね?
ということでとにかく楽に安く管理できるように考えてみました。
子供達の学習という観点から不耕起栽培を取り入れましたが、どんどん楽を追求するあまりに変な方向に向かってしまったかもしれません。
ですが自然の営みも学べていいんじゃないでしょうか。
収穫量よりも味を。
楽しみながらの学習にぴったりだと思います。

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勝手に育つ野菜

2018年11月14日 21時54分

手間を掛けなくても勝手に育つ作物やいつの間にか自然に生えてきて育っている野菜の紹介です。

不耕起栽培ならではの楽しみです。

葉物

小松菜やルッコラなどの葉物の種は鞘から弾けてばらっと落ちます。

そのため前作で取り忘れた種がはじけ飛んで再び育ちます。

不耕起栽培ですので何が生えてきたのかは作ってきたものをさかのぼれば解ります。

ほうれん草とルッコラが育っています。

葉物は秋まきが虫食いも少なく草刈りもしなくてもいいくらいなのでおすすめです。
あんまり一生懸命間引きはしません。
食べられそうな大きさになったらハサミで根元をちょきっと切ります。

マメ類

枝豆や空豆は勝手には生えませんが2、3個づつ種まきをしてあとは放任です。

画像はそら豆。

キュウリが栽培されていた場所にこそっと黒マルチもそのままに植えました。

そら豆はほっといても育ちますが風が強く当たるところはアブラムシにやられますね。
 

ナス科

茄子やトマト、きゅうりなどの種から実離れが悪いものは完熟後にそのまま実ごと乾燥させて、蒔くときに水につけて戻して埋めてます。

F1種は出てきたらラッキー位な感じで植えましょう。

トマトは落ちたままほっとくと芽が出てきますが時期がずれたりしてうまく育ちません。

ミニトマトは毎年出てきて育っているのもあります。

冬に出来てたりもします。

最近では苗が恐ろしく安いので買ってきたほうが良いです。

画像はトマト。

手間を掛けていないのがわかると思います。

草でしっかりマルチしてあれば地這がおすすめ。

かぼちゃ

カボチャは取り忘れが翌年、生えてきて大量に育つようになりました。

カボチャの芽が解るようにしましょう。
カボチャやスイカのくらつき植えという植え方は、ちょうど、実が腐って、翌年良い肥料になっている自然の状態を演出したものです。
5月始め頃からカボチャだとわかります。
スゴい事になるので、広い所に移植しましょう。
今では、毎年、勝手に育って、たくさん収穫出来ます。

かぼちゃが縦横無尽に育っています。


収穫した和洋折衷な交配のカボチャ。

ジャガイモ

だいたい、取り忘れがあるので同じ場所に生えてきます。
連作になりますけど、普通に育ちます。
周りにノビルがいっぱいなのが良いのかもしれません。
大きくはないですが美味しい。


グチャグチャですがポツポツジャガイモが見えます。

収穫したジャガイモです。

*注意 小さいサイズや緑化したものはソラニンという毒素を多く含み食中毒を引き起こします。
埋め戻してしまいましょう。
また芽が出てきます。

ノビル

どこにでも生えていますが、畑のものはとても大きくなります。

あるだけで、土が良くなっているような気がします。

コンパニオンプランツと言うそうです。

じゃがいもの周りには生えているようにしましょう。

ネギでもいいんですがノビルの方が完全放置で手間いらずです。

私は島っらきょうのように塩漬けにして食べるのが好きです。


ほぼ一面ノビル

毒のある植物と間違えるのが心配でしたら、ちぎって匂いをかぎましょう。
ニラ臭が強烈ですのでわかると思います。


 

ヒマワリ


花壇で大量に花を咲かせているのも良いですが、ポツポツ生えているのも素敵です。
種は毎年配られていますが薬剤がかかってます。
次年度以降なら食べても平気でしょうかね?
そのまま種をこぼすとほとんどが鳥たちに食べられてしまいます。
草のマルチを厚くするか雑草がたくさん生えているのが良いです。

 

健気なヒマワリ

鳥の配合エサ

鳥の配合エサが土にばらまかれているといろいろな穀類が生えてきます。

二条大麦(ビール大麦)やマイロというんでしょうか?あまり馴染みのないものです。
結構、大きな粒になります。
面白いので増やしてしまいました。


謎の植物です。

大葉

一度、蒔いたら増えます。雀は食べてないみたいです。
梅干し用に赤ジソが欲しいですが、赤ジソはあまり、自然に生えてこないですね。

 

アピオス

南米の方のちっちゃい芋です。

収穫しても、あまり喜ばれません。

どんな畑でも育つので良いんですけどね。

飢饉の時用ですね。

これがアピオス

里芋

なぜか生えてきます。それを移植して、そこそこ育ちます。

ゴーヤ

たくさん出て来ますが、肥料を入れないとあまり良く育ちません。

昔のゴーヤはただ埋めておけば勝手に電柱にまで絡んでいって、大量に収穫できましたが、F1種だとこんなものですかね。

幻だったんですかね。

育てやすい野菜

2018年11月14日 22時00分

学年の菜園に今年は何を植えようか?

時期になると皆さん悩んでいるのを見かけますね。

相談を受けておすすめしている野菜の紹介です。

さつまいも


安納芋

植え付けは5~6月


市販の苗または

前作を新聞紙でくるんで段ボールで保管してた芋を土に半分埋めると苗が取れます。


それを割箸などで刺した穴に突っ込んで、周りを踏んづけて終了。

穴の角度は45度くらいにしています。


つるが伸びるまでは草を周りに敷きましょう。

まわりの雑草に埋まらないようにするためです。

伸びたつるに根っ子が張るので、つる返しをします。

植えた所以外はすべて引剥します。

つる返しによって栄養が芋に集中するので重要です。

霜が降りるまでに収穫しましょう

収穫した安納芋です。

おすすめの食べ方はよく洗って、裸のままオーブントースターで20分以上焼くとトロトロに糖化して蜜があふれるほどに焼きあがります。

オクラ

収穫後のおくらです。

タネ蒔きは5~6月
前作の種がたくさん取れているはずなので、一ヶ所に多めに蒔いて大丈夫。
間引きはしてません。
実を収穫したらそのしたの葉っぱを取るように教えてもらいましたが、ほっとけで大丈夫。

とにかく収穫時期を逃すと固くでかくなってしまうので、生育が抑えられるように育てましょう。

柔らかく美味しいオクラが取れますよ。

固くなってしまった実は種を取りましょう。

すごく取れます。

画像のように、そのまま成らせとけば良いです。

枯れたら取りましょう。

ミニトマト


画像は支柱なしで育てているミニトマト
5月植え付け
安いので、苗を買っちゃった方が良いです。

大玉などは脇芽を欠いたりしますが、ミニトマトはほっとけです。支柱を立てても良いですし、地面を這わせてマイクロトマトがたくさんてのも面白いです。

横に寝かせて土をかぶせると地面に着いた部分が直ぐに根付きます。

なので最初に苗を横に倒して植え付けます。

敷き草をたくさん積みましょう。

不細工なトマト農園になりますけど、美味しいので良しとしています。

枝豆


画像は名前を忘れた在来品種
5~6月位にタネ蒔き
小さい穴を軽く掘って3粒くらいづつ蒔く。

必ず鎮圧してください。足で踏んづければ良いです。
間引きはしてません。

ある程度の高さになったら草刈りも適当で大丈夫です。

強風には当てないほうがいいです。

カメムシがよくつきますが、いつも中身は美味しいです。

敷き草をたくさん積んでください。

菜花

菜花の種取りの様子

ゴチャゴチャになった菜花の種は草刈りも、なにもせず、11月頃から種を蒔いて、その後で草刈機をかけて、刈った草もそのまま放置です。

ワイヤーで刈るのが良いと思います。

春に綺麗な花が咲きますよ。

野菜として育てるのなら、のらぼう菜がオススメです。

病気や虫にも非常に強くて、種が交配しにくいようなので毎年増やせます。

他のは何だかわからなくなってしまいましたので大きくなってからや食べて判断しています。

たまに、キャベツが結球してたりして面白いですけど。

他にも取り組んでいる野菜はありますが、楽に管理ができるものを紹介しました。

本格的に取り組んでみたいのであれば、種はF1品種ではなく在来品種を選ぶのがおすすめです。

不耕起栽培の手順

2018年11月14日 21時45分

学習として取り組んで欲しいです。
不耕起栽培、自然農法など色々ありますがここで紹介するのはとにかく楽に出来るようにしました。

こんなの不耕起栽培じゃないよと言われても学習の一環ととらえましょう。

自然の営みは学べますから。

 

とりあえず学校には畑が在ることを前提にすすめます。

 

最初は草刈りです。

大事な事はむしるのではなく刈ると言う事です。

 

根っ子を土の中に残すんです。

その刺さった根っ子が分解されて土が耕されたのと同じ状態になるんです。

それは自然界では普通に行われる事です。

畑仕事の土を耕すという作業はかなりの重労働です。

今では、農家のほとんどは機械に頼ってますよね。

自然界のサイクルにおまかせしてしまいましょう。

草刈りも鎌を子供たちに使わせるのもちょっとと言うことであれば草刈り機で一気にやってしまいましょう。

こちらを参考に→かんたん!草刈り作業

 

刈った草を別の場所に移して畝をつくるのが基本ですけど元が畑なら作らなくても良いと思ってます。

私のはほっとけです。

ただあまりにも水捌けが悪くていつも泥々の場所や植えてあるものを区別したい場合などに溝を切ります。

難しく考えずに脇をスコップで掘るだけです。
基本的に畝は同じ所で野菜を作って刈り草を敷いていけば勝手に出来てきます。

後は種を蒔くか苗を植えるかです。

刈った草を脇に寄せます。

タネ蒔きは葉物のばら蒔きなら足幅でずりずり浅い溝を作って適当にパラパラ蒔いて土をかけて足で踏みます。
ばら蒔きにかける土は別の場所で深く掘って取った土にしてください。

浅い部分の土では雑草の種も同じに発芽しちゃいます。(それも面白いですけどね)

 

重要なのは鎮圧ですね。

これをしないと種に発芽スイッチが入りません。

足で踏んづけるのが簡単ですね。

思った以上に力強く踏んだ方が良いです。

鳥がタネ蒔きを見てますから、食べられないように寄せてあった草をパラパラと被せます。

芽が出て育っていきますので雑草を刈り周りに敷くを繰り返します。


普通の栽培では雑草との戦いです。

こちらはユル系なのでそんなに一生懸命しないで、雑草が栽培してる野菜の背を抜きそうになったらぐらいで良いですね。

敷き草が充実していれば、光が当たりにくいので、雑草が抑制されます。

マルチというよく畑に黒いビニールが敷いてありますよね。

ビニールではなく草を敷くメリットは雑草や刈草は益虫達の住みかになることです。

クモやてんとう虫やマイマイカブリなど。

クモの補食は知られていますが、

てんとう虫はあぶら虫を食べまくります。

マイマイカブリがいるとナメクジやカタツムリを食べてくれます。

刈った草を敷くと暑い時期は土が乾き過ぎるのを防いでくれます。

雨が降っても泥はねを防いでくれるので、病気を防いでくれます。

草が少なければプール周りなどのススキを刈って敷きましょう。

決まった事はありません。


楽しみながら自由に変えて行きましょう。


化学肥料等で育てた野菜に比べれば大きさも収穫量も小さいですけど味の違いを是非堪能して欲しいです。