学校施設管理のDIY

学校施設管理に20年以上従事してきた学校用務員によるかんたんDIY術の紹介です。

運動会の仕事

2019年05月07日 22時09分

運動会は用務員の仕事の中で最もアピールできる行事ではないでしょうかね。
どのような係分担があるかは各学校によって違うでしょうけど前日準備などでは全職員共同で行う仕事なども多いと思います。
そんなときに運動会に必要な知識と技能が備わった用務員は頼られる存在ではないでしょうか?
このサイトを参考に運動会を絶好のアピールの場所と思って楽しみましょう。

前日準備までに済ませておきたいこと

運動会は一年で一番学校に人の集まる日です。
父兄だけでなく地域の有力な来賓などもやってきますし最近は老人会なども来賓としてやってきます。
学校中、隅々探索されます。

校舎内外の清掃

校舎内に入ることはあまりないと思うので来賓の接待に使う場所以外の中の掃除は手を抜いても良いですけど窓ガラスは磨いておきましょう。
こちらを参考に→ガラス窓の磨き方

植栽の管理

花が咲いてない、枯れてる、実がついてない、切りすぎ、切らなすぎ、雑草が生えてる、等々ものすごいチェックが入りますね。
立派な松が植えられている学校はこの日のためにもきちんと管理していきましょう。
こちらを参考に→らくらく松の剪定
春の運動会は花の咲き具合が重要ですね。
ちょうど藤の花あたりでしょうか?
咲かせときましょう。
こちらを参考に→藤の花を咲かせましょう
枯れ枝などが目立つのも良くないですね。
樹の下で観戦する人も多いので危ないってのもありますから。
こちらを参考に→枝や根の成長を止めない 植物ホルモンを利用した剪定

草刈り

秋の運動会の時はとにかく草刈りに追われてしまいますね。
夏休み明けで草は固く伸びてまだ気温も高いのでやってるそばから伸びてっちゃいますね。
休み明けから計画的に行いましょう。
夏休み中に頑張るのは私は勧めません。
暑くて作業は進まないですし倒れたら大変です。
伸びるスピードが早いですから刈る回数が増えるだけだと思います。
それよりしっかり休みをエンジョイして英気を養いましょう。
夏草は固くて手強いですので気をつけて作業しましょう。
こちらを参考に→草刈りという名の緑化

校庭の側溝掃除

前日に雨が降ったりした場合の中止の判断は難しいものです。
グランドコンディションは良い状態を保つようにしましょう。
水捌けは必ず良くしておくことが大事だと思われます。
側溝の全周を掃除しなくても外管に流れ出る部分の落ち葉や泥を取っておくだけでも充分でしょう。
雨が降って校庭の水たまりを何とかしたい時に便利なのがスポンジの塊です。
高飛びなどのマットが廃棄処分された時に中のスポンジをちぎってとっておきましょう。

前日に雨が降り水たまりができていたら人海戦術でスポンジを使って吸収させて当日に実施できるように頑張りましょう。

国旗や校旗や校門の前の立て看板などの準備

入学式・卒業式に共通する部分です。
こちらを参考に→入学式・卒業式の仕事

入退場門や得点板などの製作を頼まれることもありますね。
直ぐにできるものでもないので赴任したときに確認してゆとりを持って製作しましょう。

用務員が関わりそうな前日準備

各学校によって違うでしょうし古い設備、新しい設備によっても変わりますが大体で必要となる仕事を紹介します。
プライベートでの地域の運動会や我が子の運動会の手伝いなどでも活躍できますのでモノにしましょう。

テント張り

テント張りのコツははっきり言って前年度の片付けをきちんとやるだけです。
骨組みはテントごとに色違いのビニールテープを部品ごとに巻いてわかりやすいようにしておきましょう。
持ち運びやすい量で束ねておきます。
必ずスズランテープなどで束ねるのではなくそれ用の長さに切ったしっかりしたロープなどで束ねて倉庫に入れましょう。
天幕はきちんと真ん中において広げられるようにたたみましょう。
こちらを参考に→ブルーシート(テント)のたたみ方

これだけでテント張りは簡単な作業になります。
もうひとつ重要なのがテントの固定です。
風が吹くとテントはかんたんに持ち上がってしまいますので杭などで固定しときましょう。
足の横に杭を打ってしっかり結びます。
結び方はなんでもいいですが私のを説明しときます。
テント固定の結び方1
テントと杭に2つに折ったヒモをまわします。
テント固定の結び方2
折った部分に通します。
テント固定の結び方3
締め込んで片方を折り返して反対側にまわします。
テント固定の結び方4
結びます。
本結びで良いです。
しっかりしたロープなどで結べば本結びでギュウギュウに締めてもすぐに解くことができますよ。
ちょうちょ結びはやめたほうがいいです。
テント固定の結び方5
反対側はこんなふうになっています。
杭が打てない場合などは重しで固定したりします。
テント用の専用品がありますが持ってるとこは少ないんでは?
土嚢で対応するんでしょうか?
こちらを参考に→土嚢の作り方

杭打ちとロープ張り

観客席の仕切りなどにグルっと杭を打ってロープを張っていくと思います。
ハンマーで杭を打っていきますがなかなかの重労働ですね。
ハンマーや斧や餅つきの杵などの重い道具を使うときのコツは道具の重みで打撃を与えることです。
極端に言うと力を使うのは持ち上げるときだけです。
振り下ろすときは打つ方向やブレないことなどに集中します。
そして打ったあとにハンマーを保持することに力を使います。
二三本打てば慣れてくると思いますが力加減が身につくのは難しいものです。
まっすぐに打てない場合は片手で打てるハンマーである程度打っていって他の人が大きいハンマーでしっかり打っていくように分担するとスピードも早くなり良いですよ。
杭を打ちながらロープも張っていきますが毎年ここで時間のロスがあります。
トラロープ使ってると思いますが前年度の片付けのときのロープの束ね方が間違っているとロープがキンクして解くのに多くの時間を浪費してしまいます。
トラロープのような3本よりロープを手のひらと肘を使ってクルクル巻いているのをよくみかけますがこれは常にロープをネジリながら巻いているのと同じなんです。
こんがらがってしまう原因はほぼコレですね。
よりをとりながら巻いていかなければいけません。
長さも適当な長さにして束ねておくのが良いでしょう。
こちらを参考に→ロープの束ね方
あわせて末端処理も重要ですね。
余裕があれば前日準備の前に確認して直しておくのが理想です。
ロープがよれていなければ張っていくのは簡単です。
  • 杭にロープをかける
  • 万国旗、破鈴の張り方(トラッカーズヒッチなど)
ロープワークは重要です。
こちらを参考に→覚えておきたい結びと使い方

他にもいろいろな仕事があると思いますが、すぐに実践できるものを紹介してみました。
事前に余裕をもって取り組んでいけば運動会はかんたん楽々に済んでしまうでしょう。
計画的に準備して楽しみましょう。