樹形の考え方
2018年11月14日 22時07分
学校の樹木はてっぺんが枯れていたり幹が割れていたり苔だらけって多くないですか?
敷地から少しでも出ると苦情が来ることが…。
落ち葉の季節はこれまた苦情が…。
そんなことが続いてついつい強剪定で丸坊主にしてトーテンポールになってしまうってのがおおいんです。
そんなことを続けると樹齢うん十年の木がかわいそうなことになってしまうんですよね。
幹が腐り始めるとかなり太い枝が折れて落下なんて危険きわまりないことに…。
学校や公園等の樹木は枝葉が多く茂り、花が咲いて、実がなり、紅葉が美しいなどが望まれるのではないでしょうか?
剪定でまず悩むのはどこから切り始めれば良いのか?というところですが私は下から登りながら切り始めます。
植木職人の方たちが上の方から綺麗に仕立てているのを見ますが学校に関しては下が見えない状態で枝を落としていくのは恐ろしい事です。
気がつくと木の下に児童がワラワラなんてことが想像出来ると思います。
気をつけましょう。
先ずは下が見える状態にするのが良いと思います。
上に登りながら枯れ枝や下側の枝を切っていくと見通しも良くなってきます。
高い木の上での剪定は安全に配慮してください。
安全対策を参考にしてください→落下防止の結び方
樹形の考え方ですが株状でない上に伸びていく樹木は基本的に図のように一本の幹があり多くの枝がバランスよく配置されているのが成長していくにはストレスなく伸びていくのではないでしょうか。
それに毎年の管理において何本もの幹が乱立していると木々が交差してそれはもう剪定が大変ですししっかりした枝がない木の剪定は成長して高くなってくるととても危険です。
ならば高くならないようにと木のてっぺんをズバッと切ってしまうと切り口が雨に晒されて幹が腐っていきます。
取り返しがつかない事になります。
どうしてもと言う場合は上の方向に伸びる枝を残して切り口を斜めになるように切ります。
図のように赤線で切ったら、青い丸の部分を頂点にのばします。
先ずは樹形と成長する姿を想像してください。
そして幹と枝を見極めてください。
それを意識して剪定を続けると落とす部分が決まってくると思います。
初めは時間がかかるかもしれませんが身につけば何も意識しなくても切る枝が決まり剪定の時間も大幅に短縮していきます。