学校施設管理のDIY

学校施設管理に20年以上従事してきた学校用務員によるかんたんDIY術の紹介です。

サッシの鍵や滑車の修理を簡単に済ます方法

2019年06月14日 04時14分

昇降口や教室のドア、窓などはアルミサッシが多いですね。
軽くて管理もしやすいのでいいのですが、児童の強烈な開閉やイタズラで簡単に壊れてしまいます。
鍵や滑車の​部品を交換したりすれば直りますが放課後に修理を依頼されて部品の調達や作業時間を考えてみるとその日の施錠ができなくなって防犯上良くありません。
よくある修理依頼の私流の簡単な方法を説明します。

昇降口の戸締まりの際に鍵がかからないorかかりづらい

昇降口ドア
このようなサッシの昇降口のドアですが鍵のかかりがすぐにズレてしまいます。
当番の先生が戸締まりに回っている最中なので依頼される時間は勤務時間終了間近です。
残業はしたくないです。
ドアを外して鍵のシリンダーをチェックしてなんてやっているとすぐに日が暮れてしまうのでかんたんにチェックします。
ドアを閉めた状態でピタリと揃わずに隙間が空いているのはドアが垂直になっていない状態です。
ピタリと揃っていればシリンダーがズレてるだけの場合がほとんどです。
内側のサッシに固定するためのネジを緩めます。
二箇所のネジ
上下2つのネジです。


緩めるだけです。
緩めると鍵全体が動くようになるので鍵の開閉をしながらスムーズに開閉できる場所を探してその位置で固定ネジを締めます。

鍵の調節

緩めすぎずにカタカタ言わないぐらいの隙間で調節すると良いと思います。
緩めるときは電動ドライバーやインパクトでやってしまいますがアルミネジの伸びの感覚がわからなければ最後の締めは手回しで締めたほうが良いと思います。
簡単に舐めてしまいますので。

閉めたときにドアに隙間が空いているor明らかに高さがずれている場合

この場合はドアの滑車の調整をしなければいけません。
調整ですがドアの下の方に調整用の穴が空いていてプラスドライバーを回して調整できるようになっていますけども滑車の不具合がある場合ほとんどが調整不能です。
寝転んで下にあるネジを回して試してみるのも時間の無駄なのでドアを外してしまいます。
めんどくさそうですが慣れると簡単です。
まずはドアストッパーがあればドアストッパーを緩めます。
画像がないですが上に外れドメがあると思います。
ネジを緩めて下に降ろします。
​ドアを持ち上げながら下側を手前に引いて外します。

外したら作業がしやすいように横に寝かせます。

こんなふうにゴム止めしてあることがあるので緩めます。
ゴムを上側にズラします。

暗くて中が見えませんがサッシを組んでるネジと調整ネジ用の穴が出てきます。

ドライバーを刺している箇所から調整ネジを回せるはずなんですが…。
画像でもよく見るとわかりますが滑車がズレています。
この時の原因は車が調整用の軸から外れていました。

赤丸の部分に引っかかるポッチがあるんですけどどこかに行ってしまっています。
こんなふうになっていることがほとんどなのでドアがズレてると解ったらすぐにドアを外しましょう。
滑車の外し方は滑車が止めているネジを外します。
一つの場合も2つの場合もあります。
外したらバールかドライバーなどで枠を少し開きます。

マイナスドライバーなどを使ってズラしながら外します。
滑車の外し方
外れました。
調整枠から完全に外れていますね。
正常な状態の滑車
これが正常の状態の滑車です。
調整ネジを緩めてマイナスドライバーなどでこじってこの状態に戻します。
逆の手順でドアにはめて調節ネジを回して滑車の出具合を揃えます。
ドアをもとに戻してドアの並びと隙間がないか確認して良ければ最初に説明した方法でシリンダーを調節して軽く鍵が開閉出来るようにします。
慣れるとあっと言う間の作業です。
かなり頻繁に起こる修理依頼なので是非とも簡単に出来るようにして下さい。

サッシなどの作業に便利な持ち物

  • ネジ入れ
外したネジなどを無くさないようにするためにステンレス皿などで受けますが丁度いいコップなどがあると良いですよ。
ネジ入れ
取っ手の下側が開いているコップでもカップでもなんでも良いです。
便利なネジ入れ使い方

ベルトに掛けて出し入れ簡単です。
脚立にのっての作業でもとても便利です。

  • ピンセット大サイズ

サッシの隙間などにすぐにネジを落としてしまいます。
あると便利なのがピンセットの特大サイズ。

意外と隙間に入ったネジは取りにくいんですよ。
ドアをヒックリ返したりしなくても大丈夫。

必需品になってしまいました。
理科の先生に借りようと声をかけるとほとんどの確率でもらえます。
是非とももらっておきましょう。