枝や根の成長を止めない剪定
2018年11月14日 22時17分
枝や根の成長を止めないで切る剪定のポイントを説明します。
最近の街路樹や公園の樹木は少し変わってきたと思いませんか?
その他でも広いお家のお庭の木々を見てみるとどうでしょう?
すっかり様変わりした理由は剪定の仕方が変わってきているからだと思うんですよね。
それはズバリ予算の問題ではないかと…。
学校もそうですが環境整備等にかける予算は年々減っていく一方です。
すると手っ取り早く剪定ではなく伐採になってしまうわけです。
簡単なんです伐採は。
邪魔なところをチェーンソーで一気にぶった斬るだけですから。
見通しがよくなって景観が良くなったと思っちゃうわけです。
『桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿』なんて言われていましたけど最近は桜も切られまくっていますね。
「でも毎年咲いて花見してるじゃん!」と言われそうですけど田舎の広いところに植えられた桜と都市部の街路樹の桜を見比べるとその美しさがよくわかると思いますよ。
じゃあどうやるの?
下の図の赤線で切っているのがいわゆるチェーンソーで伐採したような感じです。
その手前から芽が噴き出します。
一見当たり前のようではありますが芽を出すということはそれにつながる新しい根が生えすごい力を使うのではないでしょうか。
けれども街路樹などはコンクリートの隙間に植えられて新しい根が生えるスペースが少ないですよね?
木が弱ってくるのは当然だと思うんですよね。
枝を止めて切るのではなくて、図の青線のように、成長する流れを止めないで枝を剪定しましょう。
そのときに必ず中途半端に枝を残さないことです。
下の図のようにカットしましょう。
植物ホルモンの流れにとても重要なことなんです。
こちらを参考に→植物ホルモンを利用した剪定
止めて切った場合、そこから出た芽が成長していくと一ヶ所切った所を次の年には、何ヵ所きればいいのでしょうか?
用務員のような職種は安全衛生上では木に登りながらチェーンソーで切るようなことはできません。
しかしチェーンソーで切るような伐採を手ノコで切っていては時間がいくらあっても足りませんよ。
人件費の無駄だーと言われます。
伸びていく枝を残して切れば、芽の出る数も減ります(実際には出る場所が剪定しやすくなるということです)。
剪定の切り口を減らすようにする考え方です。
切り口を減らした方が枝のダメージは少ないです。
うまく枝作りができなくても、枝が元気なら次の年に切れば良いんです。
何よりも伝えたいのは切り口が少ないということは
楽なんです!時間もかからないんです!
最後に大木が根を張れる学校の敷地はとても貴重な場所です。
考えて剪定すればスクスク成長する元気な樹木を維持できます。
トーテンポールを増やすのはやめましょう。
歴史ある木々を守っていきましょう。